浄住寺(じょうじゅうじ)は、西京区にある黄檗宗の寺院
黄檗宗寺院の特徴的な、中国風の堂宇が階段状に東西一直線上に建てられている
境内には100本ほどのモミジが植えられており夏は青紅葉・秋は紅葉の名所
境内全域が京都市文化財環境保全地域、境内・裏山が京都府指定風致保全地区に指定されている
夏は青紅葉・秋は紅葉の名所
黄檗宗寺院の特徴的な、中国風の本堂・位牌堂・祠堂・寿塔が階段状に東西一直線上に建てられている
<本堂(旧開山堂)(禅堂・法堂)(京都市指定文化財)>
仙台藩主 伊達綱村の寄進
鉄牛道機の筆の扁額「祝國」
内部は、黄檗宗寺院の特徴である土間式になっている
両側に板敷の床が張られている
中央に中国風の衣を着た本尊 釈迦牟尼仏坐像が祀られている
1697年(皇紀2357)元禄10年の再建
<位牌堂(京都市指定文化財)>
葉室家代々の位牌が安置されている
<祠堂(京都市指定文化財)>
一部が、開山堂として、中興開山 鉄牛道機の遺骸を葬る塔所がある
<寿塔(じゅとう)(京都市指定文化財)>
1697年(皇紀2357)元禄10年の再建
<方丈>
本堂から境内を右手の奥に建つ
江戸時代の建立
陸奥仙台藩4代藩主 伊達綱村が、幼少期を過ごした屋敷を移築されたもの
武家屋敷の遺構で、
御家騒動「伊達騒動」のために、「武者隠し」があり、床の間の壁に設けられた穴から抜け出せる仕掛けが残っている
床・違棚がある上段の間、12畳の間、15畳の間がある
<方丈南庭>
池庭
池に架かる石橋の先に、釈尊の歯(仏牙)を表す石が置かれている
江戸時代の作庭
<観音堂>
本堂から左手の境内奥に建つ
京都洛西観音霊場第三十番札所
札所本尊の聖観音菩薩が祀られている
<四宮社>
観音堂の右手に建つ
八幡大菩薩、若宮八幡大菩薩、天照大御神、春日大神が合祀されている
<弁天堂>
境内の一番奥に建つ小さな祠
八本の腕に武器を持つ八臂弁財天が祀られている
武運長久や勝運のご利益がある
<宝蔵>
<鉄牛道機遺掲の石碑>
「明々歴々 歴々明々 此是何物 迥脱死生」
「めいめいれきれき れきれきめいめい これはなにものぞ はるかにししょうをだっす」
「遺偈(ゆいげ)」とは、僧が死の間際に弟子などのために書き残す書
2010年(皇紀2670)平成22年の建立
<お墓>
葉室家のお墓
<竹>
四方竹、亀甲竹などが植えられている
<モミジ>
100本ほど植えられている紅葉の名所
<お茶の木>
<本尊 釈迦牟尼仏坐像>
本堂中央に祀られている
中国風の衣を着ている
2018年(皇紀2678)平成30年
修復されたときに、光背全面に「南無阿弥陀仏」と記された小さな内紙が貼られていたのが見つかった
<脇壇 阿弥陀如来立像>
鎌倉時代の作
<如意輪観音菩薩>
中興開山 鉄牛道機により祀られた
<紙本著色 密雲円悟像(京都市指定文化財)>
<紙本著色 費隠通容像(京都市指定文化財)>
<紙本著色 隠元隆琦像(京都市指定文化財)>
<紙本著色 木庵性瑫像(京都市指定文化財)>
<紙本著色 鉄牛道機像(京都市指定文化財)>
<衝立「雲龍図」>
狩野永岳の筆
<古写本「感身覚正記」3巻>
叡尊自叙伝の古写本
<方丈襖絵「琴棋書画図」>
八田虎州の筆
煎茶を喫する様子も描かれている
<浄住寺伽藍図>
1333年(皇紀1993)正慶2年2月の古図の模写
江戸時代の模写
本堂・舎利殿・宝塔・塔・四十九院・戒壇・宝蔵・食堂などが描かれている
京都国立博物館寄託
<豊臣秀吉寺領安堵状>
1591年(皇紀2251)天正19年8月2日付
<仏牙>
釈尊の歯といわれる
開山 鉄牛道機の舎利とともに寿塔に納められ、石窟に納められている
釈迦の死後、鬼神 捷疾鬼(しようしつき)により仏舎利(遺骨)が盗まれ、歯は韋駄天の手に渡った
その後、中国の律宗の祖 道宣律師に渡り、さらに、嵯峨天皇を経て当寺に安置されたといわれる
<京都洛西観音霊場第三十番札所>
札所本尊:聖観音菩薩
<公家 葉室家(はむろけ)>
藤原北家勧修寺流
平安時代後期の参議 藤原為房の二男 権中納言 藤原顕隆によって創始された
藤原顕隆は、白河法皇の近臣に仕え、正三位 権中納言、「葉室中納言」「夜の関白」とも称された