浄住寺(じょうじゅうじ)(jyoujyuuJi)

所在地:京都市西京区山田開キ町   卍地図情報卍

黄檗宗の寺院

山号:葉室山(はむろさん)

本尊:釈迦牟尼仏坐像

開基:中納言 葉室定嗣

開山:叡尊
中興の祖:黄檗宗の禅師 鉄牛道機

京都洛西観音霊場第三十番札所

境内:京都市指定環境保全地区
境内・裏山:京都府指定風致保全地区
京都を彩る建物や庭園認定

 浄住寺(じょうじゅうじ)は、西京区にある黄檗宗の寺院

 黄檗宗寺院の特徴的な、中国風の堂宇が階段状に東西一直線上に建てられている

 境内には100本ほどのモミジが植えられており夏は青紅葉・秋は紅葉の名所

【浄住寺の歴史・経緯】


【浄住寺の伽藍】

 境内全域が京都市文化財環境保全地域、境内・裏山が京都府指定風致保全地区に指定されている

 夏は青紅葉・秋は紅葉の名所

 黄檗宗寺院の特徴的な、中国風の本堂・位牌堂・祠堂・寿塔が階段状に東西一直線上に建てられている

 <本堂(旧開山堂)(禅堂・法堂)(京都市指定文化財)>
 仙台藩主 伊達綱村の寄進
 鉄牛道機の筆の扁額「祝國」
 内部は、黄檗宗寺院の特徴である土間式になっている
 両側に板敷の床が張られている
 中央に中国風の衣を着た本尊 釈迦牟尼仏坐像が祀られている
 1697年(皇紀2357)元禄10年の再建


 <位牌堂(京都市指定文化財)>
 葉室家代々の位牌が安置されている

 <祠堂(京都市指定文化財)>
 一部が、開山堂として、中興開山 鉄牛道機の遺骸を葬る塔所がある

 <寿塔(じゅとう)(京都市指定文化財)>
 1697年(皇紀2357)元禄10年の再建

 <方丈>
 本堂から境内を右手の奥に建つ
 江戸時代の建立
 陸奥仙台藩4代藩主 伊達綱村が、幼少期を過ごした屋敷を移築されたもの
 武家屋敷の遺構で、
 御家騒動「伊達騒動」のために、「武者隠し」があり、床の間の壁に設けられた穴から抜け出せる仕掛けが残っている
 床・違棚がある上段の間、12畳の間、15畳の間がある

 <方丈南庭>
 池庭
 池に架かる石橋の先に、釈尊の歯(仏牙)を表す石が置かれている
 江戸時代の作庭


 <観音堂>
 本堂から左手の境内奥に建つ
 京都洛西観音霊場第三十番札所
 札所本尊の聖観音菩薩が祀られている


 <四宮社>
 観音堂の右手に建つ
 八幡大菩薩若宮八幡大菩薩天照大御神春日大神が合祀されている

 <弁天堂>
 境内の一番奥に建つ小さな祠
 八本の腕に武器を持つ八臂弁財天が祀られている
 武運長久や勝運のご利益がある

 <宝蔵>

 <鉄牛道機遺掲の石碑>
 「明々歴々 歴々明々 此是何物 迥脱死生」
 「めいめいれきれき れきれきめいめい これはなにものぞ はるかにししょうをだっす」
 「遺偈(ゆいげ)」とは、僧が死の間際に弟子などのために書き残す書
 2010年(皇紀2670)平成22年の建立



 <お墓>
 葉室家のお墓

 <竹>
 四方竹、亀甲竹などが植えられている

 <モミジ>
 100本ほど植えられている紅葉の名所

 <お茶の木>


【浄住寺の寺宝】

 <本尊 釈迦牟尼仏坐像
 本堂中央に祀られている
 中国風の衣を着ている
 2018年(皇紀2678)平成30年
 修復されたときに、光背全面に「南無阿弥陀仏」と記された小さな内紙が貼られていたのが見つかった

 <脇壇 阿弥陀如来立像
 鎌倉時代の作

 <如意輪観音菩薩
 中興開山 鉄牛道機により祀られた

 <紙本著色 密雲円悟像(京都市指定文化財)>
 <紙本著色 費隠通容像(京都市指定文化財)>
 <紙本著色 隠元隆琦像(京都市指定文化財)>
 <紙本著色 木庵性瑫像(京都市指定文化財)>
 <紙本著色 鉄牛道機像(京都市指定文化財)>

 <衝立「雲龍図」>
 狩野永岳の筆

 <古写本「感身覚正記」3巻>
 叡尊自叙伝の古写本

 <方丈襖絵「琴棋書画図」>
 八田虎州の筆
 煎茶を喫する様子も描かれている

 <浄住寺伽藍図>
 1333年(皇紀1993)正慶2年2月の古図の模写
 江戸時代の模写
 本堂・舎利殿・宝塔・塔・四十九院・戒壇・宝蔵・食堂などが描かれている
 京都国立博物館寄託

 <豊臣秀吉寺領安堵状>
 1591年(皇紀2251)天正19年8月2日付

 <仏牙>
 釈尊の歯といわれる
 開山 鉄牛道機の舎利とともに寿塔に納められ、石窟に納められている
 釈迦の死後、鬼神 捷疾鬼(しようしつき)により仏舎利(遺骨)が盗まれ、歯は韋駄天の手に渡った
 その後、中国の律宗の祖 道宣律師に渡り、さらに、嵯峨天皇を経て当寺に安置されたといわれる

【その他】

 <京都洛西観音霊場第三十番札所>
 札所本尊:聖観音菩薩


 <公家 葉室家(はむろけ)>
 藤原北家勧修寺流
 平安時代後期の参議 藤原為房の二男 権中納言 藤原顕隆によって創始された
 藤原顕隆は、白河法皇の近臣に仕え、正三位 権中納言、「葉室中納言」「夜の関白」とも称された

【浄住寺へのアクセス】

 京都バス 苔寺・すず虫寺 徒歩約5分
 市バス 松尾大利町 徒歩約10分
 阪急電車 上桂駅 徒歩約10分

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