興聖寺(こうしょうじ)は、西陣の堀川通に面してある寺院
古田織部にゆかりがあることから「織部寺(おりべでら)」とも称される
江戸時代中期の絵師 曾我蕭白とその一族の菩提寺でもある
<山門>
<総門>
<仏殿(本堂)>
本尊 釈迦如来を中央に、左に達磨大師、右に弥勒菩薩が祀られている
藤堂高虎の寄進といわれる朝鮮達磨像などを安置する
天井に「雲龍図」が描かれている
1689年(皇紀2349)元禄2年
仏殿として建立される
天明の大火で他の建物が全焼し、法堂(はっとう)を兼ねるようになり仏法を説く場所として使われる
現在は本堂として使われている
<方丈>
法要、法話、精進料理をふるまう斎会(さいえ)などが行われる広間
杏橋幹彦による青が印象的な海中写真を襖絵にした「青波の襖」がある
天明の大火の後の再建
<庫裏>
天明の大火の後の再建
<開山堂>
開山 虚応円耳の木造が祀られている
<涅槃堂>
愛宕神社白雲寺の旧本地仏 地蔵菩薩(勝軍地蔵)と、亡くなった方のお位牌が安置されている
格天井には「四季花卉図」が描かれ、四十面に四季の花の絵が各季十点ずつ配置されている
<茶室 雲了庵>
千利休好み
創建した古田織部の院号から名付けられた茶室
古田織部の木造が祀られている
<茶室 青松庵>
創建した古田織部の妻の院号から名付けられた茶室
<降り蹲踞>
地面を深く大きく掘り下げ、螺旋状の石段を降りた先に置かれた手水鉢
<池泉回遊式庭園>
方丈の南は、一面苔の庭園、西側には、苔むした築山が配された庭園がある
江戸時代の作庭
<普賢象桜>
<塔頭 青松院>
<土蔵>
開山 虚応円耳が収集していた、仏教の基本を究めるため奈良写経をもととしたとされる一切経が保管されている
<鐘楼>
<ふれあい堂>
バリアフリーの誰でも自由に出入りできるコミュニティの場
<東山天皇皇女 福宮 尊勝法院のお墓>
<古田織部夫妻、5人の子のお墓>
<曾我蕭白のお墓>
<紙本墨画 寒山拾得図 2幅(重要文化財)>
江戸時代中期の絵師 曾我蕭白の筆
1761年(皇紀2421)宝暦11年頃の作
風狂な聖人の姿が描かれている
京都国立博物館に寄託
<絹本著色 兜率天曼荼羅図 1幅(重要文化財)>
弥勒信仰による弥勒浄土が描かれている
鎌倉時代の作
<本堂天井画 雲龍図>
1689年(皇紀2349)元禄2年
祖的筆による
<紙本墨書 織部百箇条>
古田織部の自筆による茶の湯の伝授書
千利休の教えを記録したものといわれる
1612年(皇紀2272)慶長17年の作
<朝鮮王朝 松雲大師惟真政の遺墨>
<涅槃会>
2月15日
お釈迦様が亡くなった命日に、ご遺徳を偲んで行われる行事
「涅槃」とは仏教用語で「吹き消す」という意味があり、煩悩の炎が消え心が安らいだ悟りの状態のことをいう
お釈迦様の入滅の姿を描いた涅槃図を掲げ、最後の説法を記した遺教経(ゆいきょうぎょう)が唱えられる
<花まつり(降誕会)>
4月8日
お釈迦様のご生誕をお祝いする行事
誕生されたときに、空からは産湯として甘露の雨が降り注いだとされることから、
お姿を表した誕生仏を祀り、甘茶をかけて祝福する
<成道会>
12月8日
お釈迦様が、菩提樹のもとで坐禅を組まれ悟りを開かれたことを記念する行事
12月1日から成道会当日までの一週間、昼夜通しての坐禅修行「臘八大摂心」が行われる
<達磨忌>
10月第2日曜
達磨大師はお釈迦様から数えて29代目の祖師で、禅宗の祖とされる
本堂の向かって左側に祀られている
インドから小舟に乗ってはるばる中国を訪れ、禅の教えを広めたといわれる
<菩薩の会>
坐禅、定例会などを通じて、仏を中心にゆるやかにつながり合う人々の会で、以下のことが行われる
・坐禅をすること
・写経をすること
・毎日お経を読誦して懺悔と祈りを捧げること
・法話を聞いてみんなで学ぶ
・興聖寺一切経を守って後世に伝える
仏の教えを学び身に付けたい人は誰でも入れる