龍安寺(りょうあんじ)は、衣笠山の山麓に位置し、きぬかけの路沿いに建つ
国の史跡・国の特別名勝である枯山水の石庭がある
龍安寺と龍潭寺と龍興寺(南丹市八木町)とともに妙心寺派の三龍寺とされる
2月中旬は、80本ほどの梅の名所
境内には、約400本の楓があり、特に庫裡の前の石段付近や、鏡容池の周辺はみごとな紅葉の名所
<方丈(重要文化財)>
境内の北側
創建時の方丈が火災で失われた後、塔頭 西源院の方丈を移築したもの
1606年(皇紀2266)慶長11年に建築されたもの
<方丈庭園(国の史跡・国の特別名勝)>
方丈の南側のシンプルな枯山水の石庭
「龍安寺の石庭」と称されるほど著名
三方を低い柿葺油土塀の築地塀で囲まれ、
幅25m、奥行10mほどの敷地に白砂だけを敷き詰めて、15個の石を5か所(5・2・3・2・3個づつ)に
点在させただけのシンプルな庭
「虎の子渡しの庭」「五智五仏(ごちごぶつ)」「七五三の石組み」「心字(しんじ)の象形(しょうけい)」などとも称される
15個の石は、庭をどこから眺めても、必ず1個は他の石に隠れて見えないようになっているといわれる
築地塀の北を高く、南を低くして、遠近法の手法で狭い空間を広く見せている
作者、作庭年代、表現意図などは不明である
1975年(皇紀2635)昭和50年
英国エリザベス女王が公式訪問され、絶賛された
<仏殿>
境内の北側
1981年(皇紀2641)昭和56年の再建
<茶室 蔵六庵>
方丈から東庭を隔てた東北隅に龍安寺垣をめぐらせた茶室
龍安寺十勝の一つ
露地に、「吾唯足知の蹲踞」がある
徳川光圀(とくがわみつくに)の寄進といわれる蹲踞(つくばい)
侘助椿
豊臣秀吉が賞賛したといわれる豊臣秀吉寄進の椿の老樹
<庫裡>
<昭堂>
<梅枝庵>
<玄々庵>
<鏡容池(きょうようち)>
境内の南側、山門を入って左手の広大な池
周囲は、池泉回遊式庭園になっている
徳大寺家によって造園されたもの
円融天皇の御願寺である円融寺の跡地にあたり、その園池といわれる
かつて、おしどりの群れがいたことから「おしどり池」とも称される
伏虎島、辨天島がある
5月下旬〜9月中旬には、白や赤、黄色などさまざまな睡蓮が、午前中に咲く名所
<西の庭>
境内の西側
通常は非公開
開基細川勝元の木像を祀る細川廟などがある
<桜苑>
鏡容池西にある桜の名所
龍安寺の塔頭であり、妙心寺の境外塔頭でもある
<西源院>
<大珠院>
<霊光院>
<太平記12冊(重要文化財)>
徳川光圀が借用したといわれる
1929年(皇紀2589)昭和4年
火災により、全13冊のうちの1冊を焼失する
<天皇陵墓>
龍安寺の背後にある陵墓
一条天皇など5人の天皇の陵墓がある
<近代京都文学 京都ゆかりの著書>
「その人の名は言えない」 井上靖
<花の名所>
4月 桜の名所
4月中旬 石楠花
5月上旬〜下旬 杜若、藤(ふじ)
6月上旬〜9月初旬頃まで 睡蓮
9月中旬〜10月末 萩
<ミシュラン観光ガイドブック>
フランスのタイヤメーカのミシュラン社が発行する観光ガイドブックにおいて、龍安寺と「相阿弥の枯山水」が三つ星の評価を得ている