龍光院(りょうこういん)は、大徳寺の南西の総門から2つめにある塔頭の一つ
<書院(国宝)>
江戸時代初期の建立
寄棟造り・柿葺
<茶室 密庵(国宝)>
書院の北西隅にある四畳半台目茶室
小堀遠州の作といわれる
元は独立した建物だったといわれる
西側の縁側境を明障子、南側の十畳間との境を襖で仕切り、東北側に手前座、北側壁の西寄りに床の間がある
床、付書院、違い棚、張付壁がある書院造の様式
床の間とは別に、手前座の南側に奥行の浅い床の間があり「密庵床(みったんどこ)」と称される
密庵床は、密庵禅師の墨蹟を掛けるために造られたといわれる専用の書院床(付書院がある床)
<本堂(重要文化財)>
書院の西に建つ
寄棟造・檜皮葺
1649年(皇紀2309)慶安2年の建立
<盤桓廊(ばんかんろう)(重要文化財)>
本堂と書院の間の南方に位置する廊下
1649年(皇紀2309)慶安2年
本堂と同じ時期に建立される
<兜門(重要文化財)>
龍光院の表門
檜皮葺の平唐門
<密庵咸傑墨蹟(みったんかんけつこくせき)(附 千利休消息)(国宝)>
中国 宋代の禅僧 密庵咸傑(みったんかんけつ)の現存唯一の墨蹟とされる
「墨蹟」は、禅宗高僧の筆跡を指すもの
茶室 密庵に、この一幅のみを飾るために創られた密庵床(みったんどこ)がある
附指定の利休の添状は墨蹟とともに伝来してきたものといわれる
<竺仙梵僊墨蹟(じくせんぼんせんこくせき)(国宝)>
中国 元の禅僧 竺仙梵僊(じくせんぼんせん)の墨蹟
竺仙梵僊は、約20年間にわたり日本禅林の振興に尽力し、後の五山文学の基礎を築いた
現存する竺仙梵僊の墨蹟の中でも大字・大幅であり、代表作とされる
<大覚禅師筆金剛経(国宝)>
大覚禅師 蘭溪道隆の自筆とされる
金剛経は、鳩摩羅什(くまらじゅう)が漢訳した金剛般若羅蜜経のこと
<耀変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)(国宝)>
中国 南宋時代の福建省の建窯で創られたもの
曜変天目茶碗は、黒釉の表面に大小の斑紋が現れ、虹のようにきらめくもの
曜変天目の遺品はきわめて稀少で、日本にのみ、3、4碗だけが残されているといわれる
<紙本墨画淡彩「琴棋図屏風」六曲一隻(重要文化財)>
如拙の作品といわれている