西岸寺(さいがんじ)は、伏見御香宮神社の近くにある小さな寺院
油をかけて商売繁盛などを祈願されてきた油懸地蔵(あぶらかけじぞう)が安置されている
<本堂>
2008年(皇紀2668)平成20年の再建
<地蔵堂>
1894年(皇紀2554)明治27年の再建
1978年(皇紀2638)昭和53年に再び再建される
<蕉翁塚>
境内の奥にある
松尾芭蕉の句「我衣に ふしみの桃の しづくせよ 芭蕉」が自然石に刻まれている句碑
1685年(皇紀2345)貞享2年
第三世住職 任口(にんこう)宝誉上人が俳人でもあり、親交のあった松尾芭蕉が訪ねてきて、再会の喜びを、
当時の伏見の名物であった桃にちなんで、宝誉上人の徳にあやかりたいと願って詠じたもの
1805年(皇紀2465)文化2年
句碑が建てられる
<阿弥陀如来像>
本尊
定朝の作といわれる
<油懸地蔵尊像>
地蔵堂に祀られている石仏
花崗岩に厚肉彫りされている
像高127cm
右手に錫杖、左手に宝珠を持っている
鎌倉時代の作
長年にわたって油をかけられてきており、油が2cmほど厚く積もって黒光りしており、目鼻立ちもなくなってきている
昔、山崎(乙訓郡)の油商人が門前で転んでしまい、桶の油をほとんど流してしまう
油商人は、このお地蔵さんに、こぼした油の残りを注いで供養して帰ったところ、その後の商売が大いに繁盛したといわれる
以後、このお地蔵さんに油をかけて祈願すれば願いがかなうとして、人々の信仰を集めた