誠心院(せいしんいん)は、市街地の繁華街新京極通にある寺院
正式名の「東北寺(とうぼくじ)誠心院(せいしんいん)」は、開山である女流歌人 和泉式部の法名「誠心院専意法尼」による
<小御堂(こみどう)>
本堂
和泉式部が仕えた中宮上東門院から賜わったといわれる本尊の阿弥陀如来像、和泉式部像、藤原道長像が安置されている
<石造 宝篋印塔(ほうきょういんとう)>
和泉式部のお墓
1313年(皇紀1973)正和2年の銘があり、そのときに改修建立される
高さ約4m、幅約2.4m
新京極の七不思議の一つ
<山門>
1997年(皇紀2657)平成9年の再建
<二十五菩薩石像>
和泉式部が女人往生を遂げたことに由来する二十五菩薩来迎の像
阿弥陀如来を中心に、両脇に観音菩薩・勢至菩薩など左右に25体の菩薩が並んでいる
菩薩はそれぞれ楽器を持ったり、歌ったり、音楽を奏でて、
西方極楽浄土の阿弥陀如来が、念仏の行者を迎えるときに二十五菩薩を従える十往生経の教えによるもの
石仏の二十五菩薩は珍しいもの
天正年間(1573年〜1592年)の移転時
宇治田原の城主 山口甚介により寄進、建立される
<式部千願観音石像>
「百親音巡拝」成満を記念して建立される
<神変大菩薩石像>
水かけの行者
幕末の大火で焼失した木造 神変大菩薩像を再興したもの
「百親音巡拝」成満を記念して建立される
<百八観音石像>
「百親音巡拝」成満を記念して建立される
<和泉式部の歌碑>
<六地蔵尊石像>
<鈴成り輪(すずなりくるま)>
ご利益:知恵授け・恋授け
和泉式部の古い灯篭の竿と台座を使った鈴なりの輪
「魔尼車」とも称され、一回転させれば、経典を一回読誦した功徳が得られるといわれる
<山口家のお墓>
豊臣秀吉の命を受けて、誠心院を移転させ再興させた山口甚介と、その一族のお墓
<梅の木>
和泉式部が、生前に愛木した「軒端の梅(のきばのうめ)」にちなんで、後に植えられたもの
<和泉式部忌>
3月21日
和泉式部の命日の法要
午前:本堂内で、和泉式部に因んだ謡曲「東北」「誓願寺」の奉納が行われる
午後:開山和泉式部忌、春のお彼岸法要が行われる
和泉式部は、平安時代中期の代表的な、才色兼備な女流歌人
生没年不詳
中古三十六歌仙の一人
代々の勅撰集に247首の和歌が収められている
敦道親王との恋の物語風の日記「和泉式部日記」は、わが国の女流文学を代表する一つ