線刻阿弥陀三尊石仏(せんこくあみださんそんせきぶつ)は、宇治市菟道の道端に立つ石仏
自然石に、阿弥陀三尊仏の来迎が線彫りされている
覆屋もなく風雨により線刻が薄れてきている
近くに、「源氏物語 宇治十帖 蜻蛉の巻」にちなんだ蜻蛉之古蹟があり、「蜻蛉石(かげろういし)」とも称される
自然石に、阿弥陀三尊仏の来迎を線彫りされたもの
阿弥陀三尊来迎図は平安時代に流行し、石仏としては最古の遺品といわれる
宇治市指定文化財
平安時代後期のもの
硬砂岩
高さ 206cm
下部幅 106cm
<阿弥陀如来>
正面(南面)
蓮華座に坐し、定印を結ぶ阿弥陀如来の線刻
像高128cm
<勢至菩薩>
左側(西面)
合掌して坐る勢至菩薩と、往生者を表す一人の女性像が小さく線刻されている
女性は、十二単を着て、敷物の上に裳裾を長く後ろにひいてひざまずき中央の阿弥陀如来に向けて合掌している
<観音菩薩>
右側(東面)
蓮台をささげて坐り、天衣が後方になびいている観音菩薩の線刻
<蜻蛉石(かげろういし)>
線刻阿弥陀三尊石仏の別称
近くに、「源氏物語 宇治十帖 蜻蛉の巻」にちなんだ蜻蛉之古蹟があるために称されるようになった
この阿弥陀三尊石仏と、源氏物語とは無関係