信行寺(しんぎょうじ)は、東大路二条の南西、仁王門通を東大路通から西へ入ったところにある寺院
伊藤若冲の最晩年の傑作とされる天井画がある
寺院が立ち並ぶ新洞仏教会の地区にあり、東大路通は東端となる
<本堂>
内陣中央には、本尊の阿弥陀如来像、脇侍の勢至菩薩像と観音菩薩像が祀られている
右の脇檀には、地蔵菩薩像、左には慈覚大師 円仁の作といわれる聖観音菩薩像が安置されている
<毘沙門堂>
東大路通に面する門から入り右手にある
開運出世の身代毘沙門天が祀られている
<本尊 阿弥陀如来像>
一茎二花の蓮を手に持つ
慈覚大師 円仁の作ともいわれる
平安時代の作とされる観音菩薩像を左脇檀に安置する
<天井画 板絵「花卉図(はなかきず)」168面>
伊藤若冲の最晩年の傑作
天井格間は、南北4.8m、東西11.5m、正方形の格子面38cm四方
南北8段、東西21列の168面ある
東北隅の1面に、伊藤若冲の落款と印「斗米翁八十八歳」「若冲居士」(朱文円形)が入っている
花は約60種、牡丹や30面と最も多く、色の違い、一重、八重など異なる種類が描かれている
1859年(皇紀2519)安政6年
石峰寺の観音堂の再建時に、天井画が飾られたといわれる
1868年(皇紀2528)明治元年
廃仏毀釈により石峰寺の観音堂が破却され、天井に描かれていた伊藤若冲の天井画も散逸した
その後、檀家総代 井上家5代 清六が古美術商ばどより購入し、その後、信行寺に寄贈され、本堂の天井画として飾られた
<模写版画集「若冲画譜」>
1890年の版本