詩仙堂(しせんどう)は、一乗寺にある、徳川家の家臣 石川丈山が隠居のため造営した山荘
中国の詩仙36人の肖像を掲げた「詩仙の間」から「詩仙堂」と称されるようになる
詩仙堂全域が、国の史跡に指定されている
<詩仙堂の詩仙の間>
石川丈山は、日本の三十六歌仙にならい、林羅山の意見を求めながら、中国の漢晋唐宋の各時代から詩人を36人選び、
狩野探幽・狩野尚信に彼らの肖像を描かせ、詩仙堂の詩仙の間の四方の壁に掲げた
これが「詩仙堂」の名前の由来となる
石川丈山自らも各詩人の歌を墨書きして、その額を掲げた
詩仙の間は、至楽巣(しらくそう)・躍淵軒(やくえんけん)・嘯月楼(しょうげつろう)の部屋からなる凹凸か(おうとつか)にある
「凹凸か」とは、でこぼこの土地に建てられた住居のことであり、建物や庭園は山の斜面に沿って作られている
<凹凸か十境>
石川丈山が選んだ、詩仙の間や建物、庭の10個の要素
入口に建つ「小有洞の門」
参道を登りつめたところに建つ「老梅関の門」
詩仙堂(詩仙の間)
読書室である「猟芸巣(りょうげいそう)」 「至楽巣」とも称される
堂上の「嘯月楼(しょうげつろう)」
至楽巣の脇の井戸「膏盲泉(こうこうせん)」
持童の間「躍淵軒(やくえんけん)」
蒙昧を洗いさる滝「洗蒙瀑(せんもうばく)」
滝が流れ込む池「流葉はく」
下の庭に百花を配した「百花塢(ひゃっかのう)」
<庭園>
庭園造りの名手でもある石川丈山自身により設計された唐様庭園(からようていえん)
白砂と丸みを帯びて刈り込まれた躑躅(ツツジ)の刈り込みは、大海と連山を表すといわれる
洗蒙瀑(せんもうばく)
詩仙堂の東南にある滝に見立てた水の流れ
添水(そうず)
「山田の僧都(そうず)」は、「鹿おどし」と称される大きな音が出る仕掛けにより、鹿や猪の進入を防ぐためのもの
石川丈山が考案したといわれ、静寂な庭のアクセントになっており石川丈山好み
庭園は、藤、花菖蒲、杜若、紫陽花(あじさい)、萩、山茶花など四季折々に楽しむことができる
5月中旬〜6月上旬
白砂に皐月(さつき)の刈り込みが絶品の景観となる名所
花菖蒲(はなしょうぶ)の見所
6月中旬
ガクアジサイの見所
秋(11月下旬)の紅葉が有名