「即成院」とは、「即成就院」の略で、本尊 阿弥陀如来の御利益で速やかに願い事が成就することを意味する
寺名にちなんで、ポックリ信仰の寺院とされる
源平の戦いの那須与一(なすのよいち)のゆかりの寺として知られ、本堂裏にお墓がある
<本堂>
本尊の阿弥陀如来像と二十五菩薩像が安置されている
<地蔵堂>
<石造宝塔>
本堂の裏にある那須与一のお墓
<与一の手水>
<那須与一のお墓>
<阿吽の狛犬>
阿形と吽形の2匹の犬(獅子ではない)
空海が真言密教の霊場にふさわしい場所を探して各地を歩いていたとき、
二匹の犬が現れて高野山へと導いたといわれる
<木造阿弥陀如来像(重要文化財)>
本尊
平安時代の作
<二十五菩薩像(重要文化財)>
本堂内の4段のひな段状の仏壇に、阿弥陀如来を中心としてに安置されている
阿弥陀如来と25体の菩薩が、死者を西方極楽浄土へ導くさまを表現したもの
「阿弥陀二十五菩薩来迎図」など絵画作品としては多く表現されているが、等身大の仏像で表わしたものは珍しく、
文化財指定をされている唯一のもの
阿弥陀如来の左右には、死者を乗せるための蓮台を捧げ持つ観音菩薩像と、合掌する勢至菩薩像が置かれ、
その他の23体の菩薩像の多くは楽器を演奏する姿となっている
10体が平安時代の作
残りの15体は、平安彫刻の様式を忠実に模した江戸時代の補作
<泉山(せんざん)七福神巡り>
1月成人の日
泉涌寺山内の塔頭に七福神が祀られていている
あずきがゆ、こぶ茶、甘酒などがもてなされる
1番 即成院の福禄寿
<二十五菩薩お練り供養法会>
10月第3日曜日
華やかで人目を引く珍しい仏教行事
浄土教では、臨終のときに、阿弥陀如来が二十五菩薩とともに迎えにきて極楽浄土に導いてくれるとされる
その「来迎思想」にもとづき、仮装して演じて行列を作って境内を練り歩く
お練りは、本堂を極楽浄土、地蔵堂を現世に見立て、その間に高さ2m、長さ50mの橋が掛けられ、
阿弥陀如来の化身である大地蔵菩薩を先頭に、金襴のきらびやかな菩薩装束をつけた25名の児童など
総勢300名近くの人々が、橋をゆっくりと渡る
<那須与一>
源平の戦いの那須与一(なすのよいち)は、出陣の途中で病気になり、即成院に参拝したところ平癒し、
屋島の戦いで功績を得たことで仏徳を感じて出家し、即成院に庵を建ててそこで死去したといわれる
亀岡市に那須与一が再興したとされる那須野与市堂がある