正寿院(しょうじゅいん)は、京都府綴喜郡宇治田原町にある高野山真言宗の寺院
夏には風鈴まつりが行われ、客殿には「猪目窓(いのめまど)」と称されるハート型の窓がある
<本堂>
本堂内陣の天井画
江戸時代に描かれた種字曼荼羅天井画がある
<客殿>
自然の一部であることに気づける場所であって欲しいとの願いから「則天去私」の一言から名付けられた「則天の間」がある
則天の間の猪目窓(いのめまど)
古来から伝わる日本伝統文様の一つのハート型の窓
災いを除き、福を招く意が込められている
四季によって春は桜のピンク、夏は新緑の緑、秋は紅葉の赤、冬は雪の白に、窓からの景色の色が変わる
時間帯によっては、日が差し、床に「幸せのおかげ」と称される猪目の影ができる
則天の間の天井画
花と日本の風景をテーマにして、書家 祥洲・福田匠吾などの日本画家の絵が約160枚置かれている
春夏秋冬の舞妓さんの絵が4枚ある
<地蔵堂>
<本尊 十一面観音菩薩>
秘仏で、50年に1度ご開帳される
室町時代の造立とされる
<木造 不動明王坐像(重要文化財)>
像高は45cm
鎌倉時代の快慶の作といわれる
快慶の醍醐寺の不動明王坐像と作風が近いとされる
温雅な慈悲相の如来像を得意とする快慶の、忿怒・動相の明王像の大変珍しく貴重なもの
本像の台座は、室町時代のもの
奈良国立博物館に寄託されている
<修正会> 1月1日〜3日
<厄除節分会(星供)> 2月第1日曜日
<春の大祭 御影供> 4月第3日曜日
<風鈴まつり>
毎年7月1日〜9月18日に行われる
境内に約2,000個の風鈴が吊られ、「京都の風鈴寺」とも称される
京都市内と比べて、夏は5℃ほど涼しい避暑地になっている
人間の五感「眼耳鼻舌身」で涼を感じるためのお祭
「眼」全国のご当地風鈴が見て楽しめる
「耳」風鈴の音を聞く
「鼻」自然と茶畑の香りを
「舌」茶のまちで、本場のお茶を味わう
「身」風鈴絵付け体験
風鈴の原型は、寺院に吊るされている「風鐸(ふうたく)」という青銅製の鈴
カランカランとやや鈍い音がして、厄除け・魔除けとなり、
この音が聞こえる範囲は聖域とされ、災いが起こらないといわれる
<ろうそくまつり> 7月第3日曜日
<施餓鬼会> 8月17日
<瀧谷寺(りゅうこくじ)>
正寿院の少し奥に瀧谷という小さな滝があることから「瀧谷寺」とも称されていた
<地名「川上」の由来>
瀧谷寺(正寿院)から流れる水が、この地域の生活水となっていたといわれる
「世をすくう めぐみあればや 滝谷の 流れにまかす おやまだのはら」(江戸時代の歌)