吉水弁財天堂(よしみずべんざいてんどう)は、円山公園の東、東山の中腹にある安養寺の飛地境内、境外仏堂
吉水(よしみず)とは、この地に古くより「良い水」の霊泉・名水が湧いていたことに由来するといわれる
吉水大辨財天女と裏堂に宇賀神将尊が祀られている
<石碑「吉水 円光大師伝法之地、慈鎮和尚閼伽之水之地」>
<石鳥居>
<本堂>
吉水大辨財天女が祀られている
<裏堂>
東側にある
宇賀神将尊が祀られている
宇賀神将尊は、宝珠を頂いた巨大な白蛇に変じたといわれる
祇園花街で技芸上達、学術向上の御利益があるとして信仰されている
<慈鎮和尚多宝塔(重要文化財)>
境内東北隅、本殿の左手の奥に建っている
安養寺 中興の祖 慈鎮和尚を供養する宝塔
塔身正面に扉を開き、釈迦如来と多宝如来の二仏が並座する
「法華経 見宝塔品第十一」に記されている多宝塔
釈迦が法華経を説法中に多宝塔が現れ、中の多宝如来が半座を空けて釈迦に座を譲ったといわれる
基礎はなく、基石は自然石、塔身は自然石に膨らんだ壺型、笠石は厚く、六輪の相輪が乗っている
花崗岩製、高さ244cm
鎌倉時代初期のもの
<閼伽水井戸>
本殿の右側にある
法然上人が閼伽水に用いたといわれる井戸
かつて、弁天堂北に池があり、いまはその上に堂舎が建っている
「吉水ノ井(よしみずのい)」「吉水(きっすい)」とも称される
<秘仏>
慈鎮が比叡山より勧請したという秘仏
60年毎の巳年に開扉される
みだりに開扉すると失明するといわれている
<吉水(よしみず)>
東山大谷付近の地名
境内から霊水が涌きでて「よい水」であったことから、「吉水」と称されるようになったといわれる名水