養徳院(ようとくいん)は、妙心寺境内の北東にある塔頭
豊臣秀吉の重臣であった石河光重が創建した、「酒茶論」を伝える美濃鍋島石河家の菩提寺
<本堂(方丈)>
仏間に本尊の釈迦三尊像が祀られている
須弥檀に牡丹、唐獅子が描かれている
石河家累代の位牌も安置されている
<枯山水庭園>
十三重石塔、燈籠などが立つ
<掛軸「酒茶論(しゅちゃろん)」>
1576年(皇紀2236)天正4年
妙心寺53世 蘭叔玄秀(らんしゅくげんしゅう)の筆
漢文体(2000字)が書かれている
上戸の忘憂君(ぼうゆうくん)と、下戸で茶を好む滌煩子(じょうはんし)が、中国の故事を引き合いにして酒と茶の徳について論争する
最後には、閑人が「酒は酒、茶は茶」として引き分ける
<鷹の図2幅>
江戸時代初期の絵師 曽我直庵(そがちょくあん)の筆
<鉄鉢>
奈良時代の渡来僧 鑑真和上(がんじん)が持ってきたものといわれる