養徳院(ようとくいん)は、JR嵯峨野線 花園駅の北にある臨済宗 大本山 妙心寺東海派の塔頭
妙心寺境内の中央部北寄りにあり、大雄院の西隣、海福院の東隣、蟠桃院の南向いにある
豊臣秀吉の重臣であった石河光重が創建、「酒茶論」を伝える美濃鍋島石河家の菩提寺
<本堂(方丈)>
仏間に本尊の釈迦三尊像が祀られている
須弥檀に牡丹、唐獅子が描かれている
石河家累代の位牌も安置されている
<枯山水庭園>
十三重石塔、燈籠などが立つ
ウメ、ツバキなどの植栽がある
<池泉回遊式庭園「帯流庭」>
方丈の南庭
井戸から湧き上がる水が帯のような細い流れの渓流となり、やがて大きな流れとなり大海に注ぎ込む大自然が表現されている
2017年(皇紀2677)平成29年の作庭
<帯谷庵>
帯流庭の奥(西側)にある新しいお堂
庭園を寄進された帯谷泰三にちなんで命名された
<永代供養塔「寂静の塔」>
養徳院創建450年記念事業により建立される
<釈迦三尊像>
方丈仏間に本尊として祀られている
<石河光延像>
<掛軸「酒茶論(しゅちゃろん)」>
1576年(皇紀2236)天正4年
妙心寺53世 蘭叔玄秀(らんしゅくげんしゅう)の書
漢文体で2000字が書かれている
上戸(酒好き)の忘憂君(ぼうゆうくん)と、下戸(酒が飲めない)で茶を好む滌煩子(じょうはんし)が、
中国の故事を引き合いにして酒と茶の徳について論争する
最後には、閑人が「酒は酒、茶は茶、どちらも水がなければ生まれなかった」として引き分ける
<鷹の図2幅>
江戸時代初期の絵師 曽我直庵(そがちょくあん)の筆
<鉄庵道生の賛「山水画」>
<鉄鉢>
奈良時代の渡来僧 鑑真和上(がんじん)が持ってきたものといわれる