京都府庁旧本館(きょうとふちょうきゅうほんかん)は、上京区にあるルネサンス様式の建築物
現在も京都府の執務室や会議室として使用されており、現役の官公庁建物としては日本最古のもの
京都府庁舎の敷地内にある
けやき並木の釜座通の正面に位置する
基本モチーフ:ルネサンス様式
地上2階建
延床面積:約6100m2
外観は、正統的な西洋建築の意匠となっている
正面の一段高くなった屋根を中心として、左右両翼に対称に張り出した形となっている
正面中央に、車寄せがあり、3連窓と上部に丸窓がある
彫刻が施されたペジメントとコリンド式の角柱がある
壁面は、四隅の一画が強調して見えるように段違いになっている
屋根は、天然スレートをうろこ状に重ねて葺き、大小のドーマー屋根(屋根窓)がアクセントに付けられている
外壁の仕上は、擬石モルタル塗りで、要所を花崗岩で飾られている
平面は、南側を正面とし、中庭を囲むロ字型となっている
建物内部においては、随所に和風の優れた技術が巧みに取り入れられ、工芸品の趣きがある
創建当時は、正庁・知事室・議場・貴賓応接室・議長室など大小55室
執務室は、ほとんどロ字型の外部に設け、中庭側を廊下とされている
南面中央に、車寄せがあり、広間を入り正面に大理石を用いた中央階段がある
<庭園>
七代目小川治兵衛による設計
円山公園の初代のしだれ桜の孫にあたるしだれ桜を中心に中高木が植えられている
<容保桜(かたもりざくら)>
大島桜と山桜の特徴を持つ、通常の山桜より大輪の珍しい品種
2010年(皇紀2670)平成22年3月
桜守 佐野藤右衛門(さのとうえもん)の調査により判明、命名され、案内板が設置される
京都府庁の敷地には、かつて京都守護職屋敷があったことから、初代守護職 松平容保にちなんで命名された
<家具>
「日本の洋家具の父」と称された杉田幸五郎(東京)が、主要家具を製作納入している
<設計者:松室重光>
1873年(皇紀2533)明治6年生まれ
東京帝国大学で西洋建築を中心とする建築学を学ぶ
京都府技師