<自然石>
自然の趣を重視して「わび」「さび」など茶道の精神を表される
<京石工芸品>
使われなくなった燈籠や宝塔の部分を利用して作られる
<舟型>
船の形をした石に、穴をあけたもの
最もよく見られるものの一つ
・御香宮神社の遠州ゆかりの石庭の手水鉢
「文明九年」(1477年(皇紀2137)文明9年)の銘があるり、戦火で戦火で表面が焼け変色している珍しいもの
・梅宮大社の手水鉢
<富士型>
山の形をした石の上部に、円い穴をあけたもの
・金閣寺の茶室夕佳亭の露地に置かれている
<一文字型>
細長い石の上部を平らにして、細長い穴を掘ったもの
・青蓮院書院に、青蓮院一文字型の手水鉢が置かれている
・建仁寺の潮音庭
・東海庵の書院西庭(国の史跡、名勝)
<鎌型>
鎌のように曲がった石に、円形や楕円の穴を掘ったもの
・桂離宮月破楼露地に置かれている
<誰が袖型>
着物の袖のような石に、穴をあけたもの
・清水寺の成就院の月の庭(国の名勝)に置かれている
<司馬温公型>
縁がでこぼこし、凹凸が多い石に、穴をあけたもの
等持院に置かれている
<あんこう型>
不規則な形状の自然石を用いたもの
<袈裟型>
石造宝塔の塔身を利用して作られるもの
回りに袈裟状の格子模様が入っている
・東本願寺の渉成園縮遠亭にあるものは鎌倉時代の宝塔の塔身が利用されている
・銀閣寺の本堂と東求堂の間に、銀閣寺型手水鉢が置かれている
・高桐院の西庭に置かれている
<鉄鉢型>
五重塔の球形の水輪の部分を利用した手水鉢
<四方仏型>
宝筴印塔や多層塔の塔身を利用したもの
面に仏が彫られている
<基礎型>
石燈籠などの基礎を利用したもの
反花などの装飾があるものがよいとされる
<礎石型>
古い建物の礎石を利用したもの
形はさまざま
<笠型>
石灯篭や多層塔などの笠の部分を逆さにしたもの
反りの美しさが見せられる
<吾唯足知の蹲踞>
龍安寺の茶室蔵六庵の露地に置かれている
水が溜まる中央の四角いくぼみが、「吾唯足知」の4つの漢字の「口」の部分として、
周りに「吾唯足知(われただたるをしる)」の4字が刻まれている
禅の格言を謎解きに図案化された無言の悟道といわれる
徳川光圀の寄進といわれる
<兎の手水鉢>
岡崎神社
御手水の所にある彫刻
岡崎神社の付近一帯が、野兎の生息地で、兎が氏神様の神使いといわれている
<勾玉(まがたま)の手水鉢>
芬陀院の茶室 図南亭
茶室 西側に置かれている一条昭良が愛好したといわれるもの
<檜垣の手水鉢>
圓徳院
宝塔の笠の部分を横に立て軒の部分を凹型に掘り込んで手水鉢とした珍しいもの
室町時代の笠石が使われている
<玉鳳院型手水鉢>
玉鳳院
蓮葉の台石に、棗型(なつめがた)の手水鉢を乗せた珍しいもの
<露結(ろけつ)の手水鉢>
孤篷庵の茶室 忘筌席(重要文化財)
<梟(ふくろう)の手水鉢>
曼殊院の小書院の縁先に置かれている
<橋杭手水鉢>
東海庵の書院西庭(国の史跡、名勝)
<棗形(なつめがた)手水鉢>
東海庵の白露地の庭(はくろじのにわ)
雨落ちの中に棗型手水鉢が置かれただけの庭園
<華厳音愛(けごんおんあい)の手水鉢>
三千院の客殿の南側にある聚碧園(しゅうへきえん)
冬でも凍らないといわれる
<本阿弥光悦遺愛の手水鉢>
本法寺の巴の庭(国の名勝)の中庭
光悦寺の茶室 大虚庵
<豊臣秀吉遺愛の手水鉢>
海宝寺の方丈
<碼碯手洗鉢(めのうちょうずばち)>
光雲寺の書院南庭の東北隅にある手水鉢
1592年(皇紀2252)文禄元年、加藤清正により朝鮮から伝わったもの
その後、徳川家のものとなり、さらに、東福門院により一文字手水と一緒に寄進された
「都林泉名勝図会」にも描かれている
<降り蹲踞>
興聖寺
地面を深く大きく掘り下げ、螺旋状の石段を降りた先に置かれた手水鉢
<前石>
手水を取るために乗るための石
<手燭石>
前石の左の石
灯り(手燭)などを置くための石
<湯桶石>
前石の右の石
冬に温かいお湯を用意できるように置かれる石