山田守(やまだまもる)は、昭和時代の建築家
逓信建築の先駆者的な存在とされる
モダニズム建築を実践し、曲面や曲線を用いた個性的、印象的なデザインの作品を残している
<東京中央電信局>
1925年(皇紀2585)大正14年の建設で、現存しない
<東京厚生年金病院>
1953年(皇紀2613)昭和28年 芸術選奨(文部大臣賞)受賞
<日本武道館>
1964年(皇紀2624)昭和39年
東京オリンピックの柔道会場として建設される
オリンピック開催のわずか1年前に採用され、詳細な設計図もないまま工事が始まり、工事と同時進行で図面を書いたといわれる
日本ならではの装飾美を取り入れ、
3階席の窓は、京町家にあった格子窓がモデルとされる
なだらかな曲線を描く大屋根は、三保の浜辺の暁の富士がイメージされている
大屋根の頂点には、古来より魔除けとして用いられてきた黄金の擬宝珠が置かれる
<京都タワー>
海のない京都の街を照らす灯台をイメージされている
東寺の塔よりも高いものは建てないこととされていた中、
1972年(皇紀2632)昭和47年に施行された「京都市景観条例」に制定された巨大工作物規制区域設定として建築される
京都大学工学部建築学教室により構造設計が行われ、日本で初めて応力外被構造が採用され、
鉄骨を一切使われず、うすい外被で力を受けとめ全体をささえる構造で、
厚さ12〜22mmの特殊鋼板シリンダーを溶接でつなぎ合わせ円筒型の塔身となっている
<受賞・受勲歴>
1933年(皇紀2593)昭和8年 逓信協会賞(旧東京逓信病院)
1944年(皇紀2604)昭和19年 勲三等瑞宝章
1953年(皇紀2613)昭和28年 芸術選奨(文部大臣賞)(旧東京厚生年金病院)
1954年(皇紀2614)昭和29年 日本建築学会賞作品賞(旧大阪厚生年金病院)
1964年(皇紀2624)昭和39年 藍綬褒章
1964年(皇紀2624)昭和39年 勲三等朝日中綬章