木下順庵(きのしたじゅんあん)は、江戸時代前期の儒学者
<松永門の三庵>
藤原惺窩の弟子 松永尺五に師事
安東省庵(あんどうせいあん)、宇都宮遯庵(うつのみやとんあん)とともに「松永門の三庵」と称された
幕府の編纂事業にたずさわり「武徳大成記」などを林鳳岡(はやしほうこう)らと編修した
教育者として優れた人材を輩出し、門下を「木門」と称する
<木門の五先生>
新井白石(あらいはくせき):将軍 徳川家宣に仕え、幕政に参与した
室鳩巣(むろきゅうそう):加賀前田家に仕え、のち将軍 徳川吉宗の侍講となる
雨森芳洲(あめのもりほうしゅう):対馬藩に仕え、文教・外交で活躍した
祇園南海(ぎおんなんかい):紀伊藩の儒者
榊原篁洲(さかきばらこうしゅう):紀伊藩の儒者
<木門十哲>
木門の五先生に加えて、
南部南山(なんぶなんざん):富山藩に仕えた
松浦霞沼(まつうらかしょう):雨森芳洲とともに対馬藩に仕えた
三宅観瀾:徳川光圀に招かれて、「大日本史」の編纂に協力した
服部寛斎(はっとりかんさい):甲斐府中藩主 徳川綱豊(のちの将軍家宣)の侍講となる
向井滄洲(むかいそうしゅう)(向井三省)
<武徳大成記(ぶとくたいせいき)30巻>
松平氏の発生から徳川家康の一生の事跡や武功を記した書物
幕府の編纂事業にたずさわり、「武徳大成記」を林鳳岡(はやしほうこう)らと編修した
<詩文集「錦里文集(きんりぶんしゅう)」十巻>
<班荊集(はんけいしゅう)二巻>
<木下順庵邸跡>
中京区錦小路通烏丸通西入南側 占出山町に石碑が立っている
<蓮華寺>
加賀藩家老の今枝民部近義により再興されたとき、石川丈山、狩野探幽などともに協力をする