藤原関雄(ふじわらのせきお)は、平安時代前期の貴族・文人
<「古今和歌集」>
2首が入集している
「奥山の岩垣もみぢ 散りぬべし 照る日の光 見る時なくて」 (巻五283)
(山奥の岩垣紅葉は、美しく色づきながら、光をあびることなく、散ってしまうだろう
そのように我が身も、世間の栄光に浴することなく、ひっそりと世を去ることだろう)
「霜のたて 露のぬきこそ 弱からし 山の錦の 織ればかつ散る」 (巻五291)
(霜の縦糸、露の横糸は弱いらしい。山の錦が織り上げるはしからほどけてゆく)
<「経国集」>
漢詩の作品が採録されている
<永観堂>
藤原関雄が若い頃に居住した東山の旧居が、後に永観堂となった
<南池院>
淳和上皇の離宮
襖に文字を書いたといわれる
<雲林院>
淳和上皇の離宮
襖に文字を書いたといわれる
<鼓琴>
鼓琴を最も愛好しており、淳和上皇から琴の秘譜を賜与されたといわれる
<草書>
草書を得意として、淳和上皇に命じられて、離宮である南池院・雲林院の壁に文字を書いたといわれる