邦楽器絃(ほうがっきげん)

邦楽器絃(ほうがっきげん)は、三味線や琵琶、雅楽器などの邦楽器の絃

文化財保護法に基づく選定保存技術(文化財保存技術)の一つ

京都市の伝統産業の一つ

 (写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

【邦楽器絃】

 <邦楽器の絃>
 三味線絃・三線絃・琴絃(十三絃)・雅楽絃・七絃琴絃・古琴絃・八雲琴・一絃琴・琵琶絃など
 能楽を除くほとんどの分野で重要な役割を果している


 <原材料>
 ほとんどが生糸で作られる
 滋賀県北部、木之本町の西山、大音で生産される原糸を材料とした絹糸製の糸(絃)が最良のものとされる

 ナイロン糸・テトロン糸よりも、絹糸製の糸の方が遠音がきき、音色もやわらかいといわれる


 <製作工程>
 製法は撚りと引き伸ばしの繰り返しによって仕上げられるが、
 各種の用途に適した一定の音色を保たねばならず、高度の技術と経験を要する

 十数種の工程に分かれている
 原糸から繰糸-寸法取-合糸-目方合せ-撚糸-染色-糊煮込-糸張-乾燥-選別-節取-糊引-乾燥-
切断-紙付-糸巻の諸工程を経て絃が作られる

【その他】

 <邦楽器糸製作(ほうがっきいとせいさく)(文化財選定保存技術)>
 製作工程が、次第に機械化される傾向がみられるものの、もっとも肝要な工程では、
長年の修錬による技術が不可欠のものとなっている
 箏以外の諸楽器では、そのほとんどが絹糸製の糸(絃)を使用している
 邦楽器の糸(絃)の製作工程は、十数種の工程に分かれているが、
製作の中心になる者はそのすべての工程に精通していなければならず、
また、糸(絃)の種類も多いのでそれぞれの特色を生かせる知識と経験が必要であり、その製作には長年の修錬を必要とする
 とされている

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