工芸菓子(こうげいかし)

工芸菓子(こうげいかし)は、菓子の材料を使った、四季や山水花鳥風月などを表現した優美典雅な観賞用の菓子

京都市の伝統産業の一つ

 (写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

【工芸菓子の歴史・経緯】


【工芸菓子】

 神社仏閣への供饌菓子(ぐせんかし)、宮中の祭事や儀式・饗宴の有職菓子(ゆうそくかし)、
茶の湯の発展による茶道菓子などにより、菓子作りの技能が発展してきた

 基本的な生地には、餡平生地と雲平生地の2つがある

 <餡平生地(あんぺいきじ)>
 粉砂糖・白餡・小麦粉・餅粉などの粉類を合わせて蒸したもの
 雲平に比べて、少し頑丈で、ひびも入りにくく、艶が出やすいのが特徴
 主に、木の葉・茎・幹・器などを作るときに用いられる

 <雲平生地(うんぺいきじ)>
 粉砂糖に餅粉(みじん粉)を水で練り合わせたもの
 非常に薄く伸ばすことができる
 餡平に比べて、結晶しやすく色素が飛びやすい
 色が白く、花びらなど、鮮やかな色彩に仕上げたいものを作るときに用いられる

 いろいろな種類の雲平がある
  揉み雲平:粉砂糖と寒梅粉(かんばいこ)を少量の水で揉みまとめ
  蒸し雲平:粉砂糖と粉類を混ぜて蒸して作る
  温め雲平:求肥に粉砂糖を加えていく

 季節によっては、雲平生地だけでは乾きやすく、色彩の仕上げが難しい場合、少量の餡平を混ぜ合わせて用いられる
 熱いうちに混ぜると生地が軟らかくなるため、冷めた生地を混ぜ合わせる

 <その他の材料>
 金平糖・有平糖・金花糖(きんかとう)・
 糝粉(しんこ)(乾燥させた白米をひいた粉)・
 天然着色料
 など

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