<京こま>
室内遊戯専用の座敷独楽(ざしきこま)
上流階級の女性達の座敷での遊び道具として作られ始めた
指先だけで回しやすく、畳やお膳の上でもよく回るようにされている
<製法>
顔料で染めた木綿糸を束ねて、平らい紐状にして、心棒に巻き付けて作られる
芯棒作り
平紐作り
木綿糸を束ねて平らな紐状にする
基本の伝統色は15色ほど
胴巻き
平紐の端を、糊で心棒に留め、巻き始めはしっかりと締める
心棒に対して水平に、力加減を一定にして巻いていく
他の色の平紐を、隙間を少し開けて糊で留めて巻いていく
最後は、糊で留める
形を整える
巻き終えた平紐を、少し上下に動かしながら硬さをまんべんなく調整する
平紐を少しづつズラして円錐に形づけていく
回転の確認
回してみて、しっかりと回転するかを確認して、微調整を繰り返す
固定仕上げ
ウレタンやニスでコーティングして仕上げる
金糸や絵付けなどの装飾を施すこともある
<グッズ製作>
賀茂なすや聖護院かぶなどの京の伝統野菜をかたどったお土産用のコマも作られている
小さなこまをあしらったストラップやピアス、ヘアピンなども作られている
<京こま「雀休(じゃっきゅう)」(中京区神泉苑町)>
昭和時代初期には10軒ほどあったが、現在は、1軒のみになっている