<京くみひも(京組紐)>
数十本の糸を組上げて一本の紐に仕立てた紐
丸台・角台など、いくつもの組台を使って、手仕事で組み編まれる
複雑に組み上げられた繊細な編み目と、優美な光沢が特徴
紐(ひも)には、大別して、組紐(くみひも)・織紐(おりひも)・撚ひもの3種類がある
撚ひもは、生糸の束を撚りをかけて編まれたもので、製作方法が異なる別物
織り紐が直角に交差する織紐とも異なり、くみひもは、斜めに組み上げるため立体的になるのが特徴
<種類>
帯じめ・羽織ひもなど、根付ひもなど用途に応じて80種近くの種類のもが作られている
用途による組み方で、「平紐」「丸紐」「角紐」「笹波紐」などの多くの種類がある
<用途>
平安時代初期から、神祇装束調度品・京仏具・法衣・経巻・装束・神宝などに用いられてきた
皇室や貴族では、羽織の紐・帯締(おびじめ)・絵巻物・鏡・几帳(きちょう)・御簾(みす)などの調度や楽器などに
武士では、鎧兜の大部分・刀の下げ緒(さげお)
茶道の京袋物の紐、書道の留具、京人形、扇子、髪飾りなどに用いられてきた
<大鎧(おおよろい)>
大鎧(おおよろい)は、平安時代に登場した甲冑
大鎧の大部分は、「小札(こざね)」と称される小さな金属札を綴り合わせて作られる
小札の綴り合わせを「縅(おどし)」と称し、小札の1枚1枚を、「縅糸(おどしいと)」と称されるくみひもによって綴り合わせられている
縅糸は、美しく、縅には細部にまで意匠が凝らされて、配色や柄によって名前が付けられていた
大鎧の胴・兜・袖などに、約300mものくみひもが用いられる
<種類>
帯じめ・羽織ひもなど、根付ひもなど用途に応じて80種近くの種類のもが作られている
用途による組み方がされ、「平紐」「丸紐」「角紐」「笹波紐」など3,500種類ほどある
※上記写真にある一例※
<江戸・稲妻組(えど。いなづまくみ)>
<三段綾竹組(さんだんあやたけくみ)>
<唐組(からくみ)
<籠打紐(かごうちひも)>
<高麗組(こうらいくみ)>
<内記組(ないきくみ)>
<笹浪組(ささなみくみ)>
<丸源氏(まるげんじ)>
<御岳組(みたけくみ)>
<組台>
組まれる組ひもにより、いろいろな組台が選ばれ用いられる
※上記写真にある一例※
<角台>
<丸台>
<綾竹台>
<籠打台>
<高台>
<内記台>
くみひもは、丸台や角台・高台などを使って数十本の糸を組み上げて、同じ手順を丹念に繰り返すことから作り出される
組み方は、用途により「平紐」「丸紐」「角紐」「笹波紐」などの多くの種類がある
多種多様な紐の組み上げに必要な道具も多くあり、紐を組みに使用する台も組み方によって使い分けられる
<糸割り>
<染色>
<糸繰(いとくり)>
<経尺(へいじゃく)>
<撚かけ(よりかけ)>
<組上(くみあげ)>
くみひもの編み目によって、丸台・角台・高台・綾竹台などの台が使い分けられる
組み方も、丸組(四ツ組・八ツ組・江戸組など)・平組・角組などの組み方がある
<房付け>
<湯のし>
<仕上げ>
<結びの型>
くみひもをデザイン的な形に結ぶことにより、調度品の装飾などに用いられる
貴族・武家・家元などの家ごとに結びの型が決まっており、家人以外の者では結ぶびなおすことができなくなり、
くみひもで結ばれた箱や、調度品の所有の証にされていた