京真田紐(きょうさなだひも)

縦糸と横糸で平たい紐状に織った、幅の狭い織物

京都市の伝統産業の一つ

 (写真は京都伝統産業ミュージアムにて撮影)

 京真田紐(きょうさなだひも)は、桐箱・京指物・甲冑などに用いられた平織りのハタ織紐

 機(ハタ)などを使って、縦糸と横糸で平たい紐状に織った織物

 縦糸が織りなす美しい模様と、それを支える横糸から成る

 複数の縦糸だけを、丸台などを用いて、斜めに交互に組んで紐にした組紐(くみひも)とは異なる種類のもの
 宮中や神社では、くみひもが用いられ、真田紐は、武士や茶道で用いられている

【京真田紐の経緯】


【京真田紐】

 伸びにくく丈夫なことから様々な高級工芸品などに用いられてきた

 特に、茶道の流派・仏閣寺院などが多く「茶道約束紐」と称される貴重な真田紐が作られている

 「約束紐」は。作家・流儀・寺院などで、それぞれ独特の紐柄が作られ、茶道具や収集品の真贋証明として使われている


 同じ織物でも西陣織や金襴などは横糸で柄を作るが、真田紐は、縦糸で柄を作る

 通常の織物の幅に必要な本数の倍以上の正絹や木綿の撚り縦糸と、それを支える木綿撚り横糸を使い、
横糸を引いて横方向を圧縮し、縦糸を張って打ち込みを強く打ち込んで縦方向に圧縮し、縦横から圧縮して織る

 縦に引っ張る力に強く、伸び難く丈夫な紐ができあがる

 一重織のものや、より強くするための袋織もされる

 <用途>
 縦に引っ張る力に強く、伸び難く丈夫な紐であるため、武具や茶道具、呉服関係など色々な生活用具に用いられてきた

 <茶道約束紐・習慣紐>
 豊臣秀吉らの茶道師範をしていた千利休が茶道具等の桐箱にも使うようになり、茶道で広まった

 茶道具の箱にも一見して所有者・製作者が分かるように、家紋や花押と同格のものとして独特の柄の真田紐が用いられた

 箱の結びも、中身のすり替えや盗難を防ぐ封印のために、独特の結びをするようになる

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