指物(さしもの)は、金釘などの接合道具を使わずに、木板を組合せたり、ホゾに差し込んだりして作られた木工芸の一つ
京指物(きょうさしもの)は、京箪笥(きょうたんす)・棚・机・椅子・下駄・酒器・茶道具・硯箱・照明用具などに使われる
名前の由来は、「物指し」を用いて細工することから由来しているといわれる
<京指物>
優雅で精緻な細工が特徴で、朝廷や公家が主に用いていた
調度指物(ちょうどさしもの)と茶道指物(さどうさしもの)の2つに大別される
<江戸指物>
主に、武家や町人・商人に用いられた
淡泊な木目に渋味をもつ漆塗りが施され、素材の木目の美しさが活かされている
優雅で気品のあるデザインと、挽く(ひく)・彫る・曲げる・組む(くむ)という精緻な技法に優れている
良材の美しい木目を生かす木地仕上げが特色
加飾には、蒔絵、漆絵、彩絵、箔、金銀泥、砂子などが用いられる
桐などの原木は、長期の乾燥がされ、製材・粗削り・寸法決め・組立加工がされ、
椋の木(むくのき)や木賊(とくさ)での磨きなど行われる
<調度指物(ちょうどさしもの)>
京箪笥(きょうたんす)・棚・机など
京箪笥(きょうたんす)などは、木目の自然の味わいが生かされる
総桐箪笥は、親子孫の三代で使ってもガタつかない最高級の精緻な木工芸
<茶道指物(さどうさしもの)>
箱物・板物・挽き物・曲げ物など
指物師は、室町時代以降に、建具師(たてぐし)、家大工(いえだいく)から専門家として独立した家具職人
<千家十職(せんけじゅっしょく)>
千家の中興の祖といわれる宗家 千宗旦(せんのそうたん)が、自分好みの茶道具を作らせるために
塗り師・指物師などの職人を指導したことで生まれた、茶道に関わりの深い10の職業
指物師 : 駒沢利斎
<荒木取>
<矯正(きょうせい)>
<荒削り>
<寸法決め>
<組手加工(くみてかこう)>
<木釘づくり(きくぎづくり)>
<組立>
<仕上削り>
<仕上加工>
<加飾>