<調べ緒(しらべお)>
能楽・歌舞伎・長唄・民謡などのお囃子に用いられる小鼓、大鼓、太鼓に使われている麻紐
<材料>
麻糸が用いられる
色は、主に朱色で、紫色・茶色などもある
<製作方法>
25以上の工程がある
藁縄(わらなわ)に似た、伝統的な手法で、縒(より)を作り綯え(なえ)られる
小皷の調べ緒は25尺5寸(8m70cm)
500ほど綯えられ、500ほどの駒がつくられる
硬く柔らかく綯えるための高度な技能を必要とする
硬くなければ、調べ緒の締め具合による、太皷の面の皮の張力の調整ができない
柔らかくなければ、皮び開いた調べ穴を通すときの滑りが悪くなり「通い(かよい)が悪い」といわれる
柔らかくしすぎても、腰がなく通いが悪くなる
調べ緒は、鼓の胴に張られた皮を締め付け、それぞれの楽器にあった音色を出す重要なもの
小皷の場合は、オツ・ホド・カン・カシラの4音があり、調べ緒の締め具合で音階が調整される