長唄・浄瑠璃も歌舞伎などの楽種に合わせて、十数種類あるともいわれる
棹の太さ・胴の構造・皮の張り方などによって、音色や響きなどが大幅に変わる
さらに、多種の絃(糸)・駒・撥(ばち)の組み合わせで、千差万別の音色や響きがでる
本体は、天神・棹・胴の3つの部分で構成される
<天神(てんじん)>
最上部の月形・甲・糸蔵・1の糸巻・2のの糸巻・3の糸巻・福林・上駒・はかま・ちぶくろ・さわり場
1の絃・2の絃は、棹(さお)の上面には接しないように、上駒の上に乗せられて、糸蔵の中で糸巻きに巻かれる
3の絃は、上駒の上には乗せず、さわり場で、棹の上面に接触させて、糸蔵の中で糸巻きに巻かれる
さわり場は、琵琶の影響をうけて設けられたといわれる
さわりは、弦の振動と共に本体に触れることで発生する独特の音で、三味線の音色に特異性をもたらせる
<棹(さお)>
三つ折れ・延棹がある
三つ折れ:収納や持ち運びにより、棹に狂いが生じにくくするために、上棹・中棹・下棹の3つに分割できるが多い
延棹(のべざお):棹が分割されないものもある
棹(さお)の太さで、細棹・中棹・太棹の3つに分類される
細棹:長唄・河東節・荻江節に用いられる
中棹:豊後系浄瑠璃や、地歌・端唄・小唄に用いられる
太棹:義太夫節や津軽三味線に用いられる
材料には、紅木が用いられる
紅木(コウキ)は、インド南部・スリランカ原産のマメ科の小高木
<胴(どう)>
さるお・下駒・胴掛・皮
駒は、絃の振動を胴皮に伝えるもので、
駒の大小・材質・重量・位置により、三味線の音色や音量にもっとも影響するといわれる
駒は、象牙・舎利・水牛・竹・紅木などで造られる
皮には、胴全体を覆って一定の厚みが必要とされ、猫のお腹や、犬の皮が用いられる
<絃(げん)(弦)>
絹製の生糸で作られる
もとは白色だが、ウコン粉で黄色に染色される
邦楽器絃も京都市の伝統産業の一つ
木材切断
形成
研磨
艶出し
漆入れ
皮張り
糸掛
<光清寺>
出水の七不思議の一つとされる、三味線の音と歌声に合わせて天女が舞っていた「浮かれ猫」の伝承があり、
弁天堂は、三味線上達のご利益があるとして信仰されている
<東洞院通>
江戸時代には、三味線屋や、茶柄杓・鎧象眼・金銀粉屋・箔問屋・唐紙屋・絵はけ・銅道具など多くの商家が軒を連ねた