結納飾・水引工芸(ゆいのうかざり・みずひきこうげい)は、結納儀式における結納品や金封、料理・菓子などに添えられる飾り
京都の結納飾は、自然の風物を限られた材料で美しく表現され、豪華で華やか、立体的な形であることが特徴
表現される主なモチーフとしては、松・竹・梅・鶴・亀など縁起物が多い
最近はインテリアとしての飾りも作られている
<熨斗(のし)>
鶴の結納飾
本来は、鮑(あわび)を薄くのばした物で、延命に通じ、長生き・健康を祈願される
鶴は、千年生きるとされ、貞節ある鳥の象徴とされる
<末廣(すえひろ)>
亀の結納飾
末広がりの、ますますの繁栄を祈願される
亀は、万年生きるとされ、夫婦の末永い和合を願う
<帯地料(おびじりょう)>
松の結納飾
結納金が入れられる
松は、年中緑を保つことから、気持ちの変わらぬこと、永久に栄えることを願う
<柳樽料(やなぎだりりょう)>
竹の結納飾
本来は、お酒が贈られていた
竹は、まっすぐに成長し、弾力があって折れにくいことから、潔白・節度を願う
<松魚料(まつうおりょう)>
梅の結納飾
本来は、お酒の肴が贈られていた
梅は、厳冬に耐えて、春に先駆けて花をつけ実を結ぶことから、忍耐と家庭の幸せを願う
<結美和(ゆびわ)>
婚約指輪として結納に添えられる
<友白髪(ともしらが)・高砂(たかさご)>
基本の結納5点に指輪を入れると、二つに分けられる偶数になるのはよくないとされ、7点となるように追加されるようになった
友白髪には白麻を用い、高砂には、尉と姥(じょうとうば)の人形を用いられる
共に白髪の生えるまで仲良く添い遂げることを願う
<目録(茂久録)>
持参される品目が記される
結納飾で美しく飾られる
<京水引>
染色された京水引を用いて結納飾が作られる
京水引は、柔らかすぎず適度の硬さがあり、結びやすく、
針金が入っているかのように、直線や、柔らかみのある曲線が表現できる
京水引には、数百種類あり、飾りにより、選定される