呉春(ごしゅん)は、江戸時代中期の絵師
与謝蕪村の内弟子として俳諧や南画(文人画)を学び、円山応挙から写実画を学ぶ
自宅が四条通付近であったことから四条派の始祖とされる
社交的で、絵画・俳諧・書・篆刻・謡曲・横笛・蹴鞠にも堪能だったといわれる
与謝蕪村の叙情性と、円山応挙の写実的な美を兼ね備え、日本画の画風に大きな影響を与えた
自宅が四条通付近(東洞院通錦小路通上ル)であったことから四条派の始祖とされる
<絹本墨画淡彩 柳鷺群禽図(りゅうろぐんきんず)(重要文化財)>
六曲一双
天明年間(1781年〜1789年)の池田時代の作
京都国立博物館の所蔵
<群山露頂図(重要文化財)>
大乗寺襖14面
1787年(皇紀2447)天明7年の池田時代の作(播磨国大乗寺の第1回目の襖絵制作)
大乗寺(兵庫県香美町)の所蔵
<紙本墨画淡彩 金泥引金箔散 四季耕作図屏風>
六曲一双
寛政年間(1789年〜1801年)の四条派時代の作
廬山寺の所蔵
<四季耕作図(重要文化財)>
大乗寺襖12面
1795年(皇紀2455)寛政7年の四条派時代の作(播磨国大乗寺の第2回目の襖絵制作)
大乗寺(兵庫県香美町)の所蔵
<紙本 西本願寺晟章殿小書院障壁画(京都市指定有形文化財)>
西本願寺晟章殿小書院障壁画85面
1795年(皇紀2455)寛政7年から1797年(皇紀2457)寛政9年頃の四条派時代の作
西本願寺の所蔵
<紙本墨画淡彩 山水図(京都市指定有形文化財)>
妙法院白書院の襖6面・違棚壁貼付4面の合計10面
寛政年間(1789年〜1801年)後期の四条派時代の作
妙法院の所蔵
<紙本墨画淡彩 泊舟図襖(京都市指定有形文化財)>
醍醐寺三宝院新居間の襖4面
文化年間(1804年〜1818年)の四条派時代の作
醍醐寺三宝院の所蔵
<鶏鉾の下水引>
呉春・松村景文(まつむらけいぶん)・玉鉉(ぎょくせん)など四条派画家の下絵
<野仏庵の茶席「雨月席」>
床に、上田秋成の筆の「猫恋妻」の歌幅が掛けられ、襖絵は、上田秋成と親しかった呉春の筆
<円山四条派(まるやましじょうは)>
江戸時代中期、円山応挙を祖とする写実的な絵画の流派の円山派と、その流れをくむ呉春の開いた四条派を
併称したもの
<四条派の名前の由来>
呉春の自宅が東洞院通錦小路通上ルにあり、呉春の弟子である岡本豊彦や実弟の松村景文などが、四条通周辺に住んでいたことから、
「四条派」と称されるようになった