狩野山雪(かのうさんせつ)(Sansetsu Kano)

狩野山雪(かのうさんせつ)は、江戸時代初期の狩野派の絵師

生年:1590年(皇紀2250)天正18年
没年:1651年(皇紀2311)慶安4年3月12日
享年:62

父親:千賀道元(肥前国)
母親:松浦氏出身

本姓:秦氏
幼名:彦三
諱:光家
号:蛇足軒、桃源子、松柏山人

京狩野の第2代とされる

僧位:法橋

息子:狩野永納

出身:肥前国
墓地:泉涌寺

 狩野山雪(かのうさんせつ)は、江戸時代初期の狩野派の絵師

 京狩野の画人 狩野山楽の婿養子で後継者

【狩野山雪の歴史・経緯】

【狩野山雪の主な作品】

 京狩野派の中心的人物で山水・人物・花鳥獣を得意とする

 中国 宋の牧溪などを研究し、狩野山楽よりも装飾的だといわれる

 垂直や水平、二等辺三角形を強調した幾何学的構図による理知的な装飾が特徴

 <天球院襖絵(重要文化財)>
 妙心寺塔頭 天球院の方丈障壁画152面
 1631年(皇紀2291)寛永8年の作

 <紙本金地著色 蘭亭曲水図屏風 八曲二双(重要文化財)>
 随心院の所蔵・京都国立博物館寄託

 <紙本墨画 寒山拾得図1幅(重要文化財)>
 畳2畳分ほどある大きな絵画
 真如堂の所蔵

 <紙本着色 雪汀水禽図屏風 六曲一双(重要文化財)>
 個人蔵、京都国立博物館寄託

 <桂春院襖絵 水墨画>
 妙心寺塔頭 桂春院の方丈の襖絵
 室中の間は、山水、枯木に鴉(からす)、芦に泊り船、仏字人物雪の図
 東の間は、芦原に洛雁、雪竹に茅屋の図
 西の間は、老松に滝根笹の図、金碧松三日月
 1632年(皇紀2292)寛永9年の作

 <板絵金地著色 繋馬図(つなぎうまず)(重要文化財)>
 清水寺の所蔵
 1637年(皇紀2297)寛永14年の作
 2024年(皇紀2684)令和6年 重要文化財に指定される

 <板地淡彩 蟠龍図
 泉涌寺の舎利殿の天井画
 「鳴龍」とも称されている
 1647年(皇紀2307)正保4年の作

 <紙本金地墨画 洛外名所図屏風 六曲一双>
 京都国立博物館

 <明皇・貴妃図屏風 六曲一隻>
 京都国立博物館

 <紙本金地著色 老梅図襖絵4面>
 メトロポリタン美術館の所蔵
 旧妙心寺塔頭 天祥院の襖絵
 大蛇が身悶えるように枝を伸ばしていくような老梅が独創的で強烈なインパクトを与える
 1647年(皇紀2307)正保4年の作

 <紙本金地著色 群仙図襖絵4面>
 ミネアポリス美術館の所像
 旧妙心寺塔頭 天祥院の襖絵
 1647年(皇紀2307)正保4年の作

 <神應寺
 書院の襖戸杉戸に「竹虎図」「御所車(重要文化財)」などが描かれている

 <浄土院
 養林庵書院の襖絵「籬に梅図(まがきにうめず)」、天袋の「花卉図(かきず)」

【その他】

 <絵画史研究>
 山雪は孤独を好み、蔵書家で絵画史研究を行ったといわれる
 日本絵画史の基本史料とされる「本朝画史」は、山雪の草稿を息子 狩野永納が完成させたもの
 日本最初期の画家列伝とされる

 <松花堂昭乗
 狩野山楽・狩野山雪について大和絵を学んだ


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