尾形光琳(おがたこうりん)(Kourin Ogata)

尾形光琳(おがたこうりん)は、江戸時代の画家・工芸家

生年:1658年(皇紀2318)万治元年
没年:1716年(皇紀2376)享保元年6月2日
享年:59

父親:尾形宗謙(呉服商当主)
次男
幼名:惟富(これとみ)・伊亮・方祝
通称:市之丞
別号:道祟・寂明・長江軒など
道号:日受

弟:尾形乾山

琳派の大成者

出身:京都
墓地:妙顕寺塔頭 泉妙院

 尾形光琳(おがたこうりん)は、江戸時代の画家・工芸家

 主に京都や江戸で活躍し、琳派の大成者

【尾形光琳の歴史・経緯】

【尾形光琳】

 後世に「琳派」と称される装飾的大画面を得意とした画派を生み出した始祖

 江戸時代中期を代表する画家の一人
 狩野派の山本素軒に学ぶ

 俵屋宗達と直接的な師弟関係はない
 「風神雷神図」「槙楓図」のように俵屋宗達の絵画を模して描かれ、俵屋宗達の画法を学んだとされる

 江戸に下向していた時代は、雪村の絵を模写した作品がいくつか残っている

 雅で優美な古典を感じさせる大和絵的な描写の中に、斬新な構図や画面展開を取り入れられている
 明快で装飾的で華麗な表現で、革新性の高い独自の様式を確立している

 当時最大の画派であった狩野派とは一線を画している

 制作年代のはっきりわかる作品は少ない
 画風や画面に捺されている印章などから制作年が推定されている

 屏風画の他、香包、京扇子、団扇、小袖、蒔絵、水墨画なども手がけた
 晩年は、実弟 尾形乾山の陶器の絵付も手がけている

【尾形光琳の代表作】

 <紅白梅図屏風(こうはくばいずびょうぶ)(白梅図)(国宝)>
 二曲一双屏風
 MOA美術館の所蔵

 二曲一双の左右隻に画材をおさめる構成
 白梅の樹幹の大部分を画面外に隠して、紅梅は画面いっぱいに描いて左右に対照の妙をみせる
 中央に水流をおいて末広がりの微妙な曲面をつくり上げた構図
 花弁を線描きしない梅花の描き方や蕾の配列、樹幹のたらし込みは、「光琳梅」と称される
 向かって右隻に「青々光琳」、左隻に「法橋光琳」と落款があり、それぞれ「方祝」の朱文円印が押されている

 <燕子花図(かきつばたず)(国宝)>
 六曲屏風
 根津美術館の所蔵

 <中村内蔵助像(重要文化財)>
 1704年(皇紀2364)宝永元年の作
 大和文華館の所蔵

 <太公望図(重要文化財)>
 京都国立博物館の所蔵

 <風神雷神図(重要文化財)>
 二曲屏風
 俵屋宗達の作品「風神雷神図屏風」を模したもの
 東京国立博物館の所蔵

 <寿老松竹梅図 三幅対
 妙顕寺の所蔵

 <八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)(国宝)>
 東京国立博物館の所蔵

【尾形光琳ゆかりの地】

 <仁和寺 遼廓亭
 黒書院の北西に建つ茶室がある建物
 尾形光琳好み(設計)といわれる
 仁和寺門前竪町の尾形光琳の屋敷「習静堂」にあったものを移築したものといわれる

 <妙顕寺塔頭 泉妙院
 尾形光琳・尾形乾山兄弟のお墓がある

 <下鴨神社 光琳の梅>
 御手洗川にかかる輪橋のそばに立つ
 尾形光琳の「紅白梅図屏風」のモデルといわれる

【その他】

 <琳派
 桃山時代後期から近代まで活躍した、同じ傾向の特徴を持つ画家や美術家・工芸家の流派
 本阿弥光悦俵屋宗達が創始し、尾形光琳・尾形乾山兄弟によって大成される


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