曾我蕭白(そがしょうはく)(Syouhaku Soga)

江戸時代中期の絵師

生年:1730年(皇紀2390)享保15年
没年:1781年(皇紀2441)天明元年1月7日
享年:52

字:師竜
名:暉雄
号:如鬼、鸞山、蛇足軒など

 曾我蕭白(そがしょうはく)は、江戸時代中期の絵師

 曾我派の末裔と自称し、蛇足十世を名乗った

 美しい絵画を志向しなかったといわれる奇特な絵師で、伊藤若冲、長沢芦雪と共に三大奇想の画家の一人

【曾我蕭白の歴史・経緯】

【曾我蕭白の特徴】

 江戸時代の画史において「異端」「狂気」の画家と位置付けられていたといわれる

 部分の細密で精確な描写
 対象の動性の的確かつ大胆な構図

 仙人や唐獅子、中国の故事などの伝統的な画題を、正統的な水墨画技法で醜悪、剽軽に描き出す

 「画が欲しいなら自分に頼み、絵図が欲しいなら円山主水(応挙)が良いだろう」と語ったといわれる

 2005年(皇紀2665)平成17年4月から5月の京都国立博物館の特別展覧会「曽我蕭白」では、
狩野博幸が「円山応挙が、なんぼのもんじゃ!」とのキャッチ・コピーをつけた

【曾我蕭白の代表作】

 <紙本墨画 六曲一隻 久米仙人図屏風>
 ボストン美術館
 1759年(皇紀2419)宝暦9年

 <紙本墨画 寒山拾得図2幅(重要文化財)>
 興聖寺(上京区)
 京都国立博物館寄託
 1761年(皇紀2421)宝暦11年頃

 <紙本墨画 旧永島家襖絵 全44面(重要文化財)>
 三重県立美術館
 1764年(皇紀2424)明和元年頃
 内訳は、「瀟湘八景図」8幅、「竹林七賢図」襖8面、「波濤群鶴図」襖6面、「松鷹図」襖5面、
 「牧牛図」4幅、「禽獣図」襖4面、「波に水鳥図」襖6面、「狼狢図」3幅の15幅29面

 <紙本墨画 唐獅子図 2幅(重要文化財)>
 三重県朝田寺
 1764年(皇紀2424)明和元年頃

 <紙本著色 六曲一双 群仙図屏風(重要文化財)>
 文化庁
 1764年(皇紀2424)明和元年
 日本美術史上類を見ない奇想天外な作品といわれる
 右隻右端から、袋に薬草らしき枝を入れた医師董奉(扁鵲とも)、簫を吹く簫史、八仙の一人李鉄拐、呂洞賓
 左隻には、子供を連れた林和靖、水盤から魚を取り出す左慈、美人に耳垢を取らせる蝦蟇仙人、
 最後に彼らを虚ろな表情で眺めている西王母が描かれる

 <紙本著色 六曲一双 月夜山水図屏風(重要文化財)>
 近江神宮
 文化財指定名称は「楼閣山水図」

 <紙本墨画 襖絵 雲龍図
 十念寺 書院

【その他】

 <興聖寺(上京区)>
 代表作「寒山拾得図(かんざんじっとくず)」がある
 曾我蕭白とその一族のお墓があり、富岡鉄斎が銘を揮毫した


【京都検定 第9回2級】

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