曾我蕭白(そがしょうはく)は、江戸時代中期の絵師
曾我派の末裔と自称し、蛇足十世を名乗った
美しい絵画を志向しなかったといわれる奇特な絵師で、伊藤若冲、長沢芦雪と共に三大奇想の画家の一人
江戸時代の画史において「異端」「狂気」の画家と位置付けられていたといわれる
部分の細密で精確な描写
対象の動性の的確かつ大胆な構図
仙人や唐獅子、中国の故事などの伝統的な画題を、正統的な水墨画技法で醜悪、剽軽に描き出す
「画が欲しいなら自分に頼み、絵図が欲しいなら円山主水(応挙)が良いだろう」と語ったといわれる
2005年(皇紀2665)平成17年4月から5月の京都国立博物館の特別展覧会「曽我蕭白」では、
狩野博幸が「円山応挙が、なんぼのもんじゃ!」とのキャッチ・コピーをつけた
<紙本墨画 六曲一隻 久米仙人図屏風>
ボストン美術館
1759年(皇紀2419)宝暦9年
<紙本墨画 寒山拾得図2幅(重要文化財)>
興聖寺(上京区)
京都国立博物館寄託
1761年(皇紀2421)宝暦11年頃
<紙本墨画 旧永島家襖絵 全44面(重要文化財)>
三重県立美術館
1764年(皇紀2424)明和元年頃
内訳は、「瀟湘八景図」8幅、「竹林七賢図」襖8面、「波濤群鶴図」襖6面、「松鷹図」襖5面、
「牧牛図」4幅、「禽獣図」襖4面、「波に水鳥図」襖6面、「狼狢図」3幅の15幅29面
<紙本墨画 唐獅子図 2幅(重要文化財)>
三重県朝田寺
1764年(皇紀2424)明和元年頃
<紙本著色 六曲一双 群仙図屏風(重要文化財)>
文化庁
1764年(皇紀2424)明和元年
日本美術史上類を見ない奇想天外な作品といわれる
右隻右端から、袋に薬草らしき枝を入れた医師董奉(扁鵲とも)、簫を吹く簫史、八仙の一人李鉄拐、呂洞賓
左隻には、子供を連れた林和靖、水盤から魚を取り出す左慈、美人に耳垢を取らせる蝦蟇仙人、
最後に彼らを虚ろな表情で眺めている西王母が描かれる
<紙本著色 六曲一双 月夜山水図屏風(重要文化財)>
近江神宮
文化財指定名称は「楼閣山水図」
<紙本墨画 襖絵 雲龍図>
十念寺 書院
<興聖寺(上京区)>
代表作「寒山拾得図(かんざんじっとくず)」がある
曾我蕭白とその一族のお墓があり、富岡鉄斎が銘を揮毫した