明円(みょうえん)は、平安時代末期から鎌倉時代初期の仏師
円派の優美な伝統的彫刻様式で、院派の院尊と並び、京都・ 奈良を中心に活躍した
明円より以後の円派は衰退していく
慶派の台頭した時期に、円派の伝統的な彫刻様式を伝えた
<木造 五大明王像(重要文化財)>
唯一、現存する作品
大覚寺の本尊
金剛夜叉明王・降三世明王・不動明王・軍荼利明王・大威徳明王
1176年(皇紀1836)安元2年11月頃の作
金剛夜叉明王像と軍荼利明王像との台座裏に、制作時と「七条殿御所」と墨書した銘がある
東寺講堂の五大明王を手本としながら、平安時代初期とは全く異なった藤原貴族の好みを反映させた
優美さと洗練さを兼備した作品といわれる
<円派>
平安時代末期から鎌倉時代初期に活躍した仏師の流派
南都仏師系譜によれば、長勢−賢円−忠円−明円と直系仏師が連なる
明円より以後の円派は衰退していく