古事記(こじき)別天神五柱(ことあまつかみいつはしら)

古事記の神話

掲載:上巻(こじきかみつまき)

著者:太朝臣安万侶(おおのあそみやすまろ)(太安萬侶)(おほのやすまろ)

 「別天神五柱(ことあまつかみいつはしら)」のことは、「古事記」の本文最初に記されている

 天と地が初めて別れた時、高天原(たかあまはら)に最初に生まれた5代の神々

 これら5柱の神には、性別がなく、いつしか身を隠して姿は現さなかったとされる

【古事記の原文】


【別天神五柱】

 天地が初めて発(おこった)(分かれた)時、高天原(たかあまはら)に成れる(現れた)神の名は、天之御中主神
 次に、高御産巣日神(タカミムスビ)
 次に、神産巣日神(カミムスビ)
 この三柱の神々は、並(みな)独神(ひとりがみ)として成り坐して(まして)、身を隠した


 次に、国土が稚(わかく)(若く)浮いた脂の如くして(ような状態で)、九羅下(くらげ)(海月)が
多陀用弊流(漂っているような)時、葦牙(あしかび)(葦の芽)の如く萌え騰(あがる)(出てきた)物に因りて成れる神の名は、
宇摩忘阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコヂ)
 次に、天之常立神(アメノトコタチ)
 この二柱の神もまた、独神(ひとりがみ)として成り坐して、身を隠した
 上の件(くだり)の五柱の神々は、別天神(ことあまつかみ)である

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