世界文化自由都市宣言(せかいぶんかじゆうとしせんげん)は、京都市が、都市理念を高らかに宣言したもの
京都市の自治80周年の1978年(皇紀2638)昭和53年に宣言された
<世界文化自由都市宣言>
1978年(皇紀2638)昭和53年10月15日
京都が、平安京以来、守り育ててきた日本文化の伝統と、現在の学問の都としての環境を生かし、
さらに積極的に世界との文化交流を行い、京都を優れた文化を創造し続ける永久に新しい文化都市に
発展させることを目指して、京都市議会の賛同を得て行われる
京都市の都市理念(都市の理想像)を高らかに宣言したもので、後出の「京都市基本構想」の上位概念として
位置づけられている
<世界文化自由都市宣言文>
都市は、理想を必要とする。
その理想が世界の現状の正しい認識と自己の伝統の深い省察の上に立ち、市民がその実現に努力するならば、
その都市は世界史に大きな役割を果たすであろう。
われわれは、ここにわが京都を世界文化自由都市と宣言する。
世界文化自由都市とは、全世界のひとびとが、人種、宗教、社会体制の相違を超えて、平和のうちに、ここに自由につどい、
自由な文化交流を行う都市をいうのである。
京都は、古い文化遺産と美しい自然景観を保持してきた千年の都であるが、今日においては、ただ過去の栄光のみを誇り、
孤立して生きるべきではない。
広く世界と文化的に交わることによって、優れた文化を創造し続ける永久に新しい文化都市でなければならない。
われわれは、京都を世界文化交流の中心にすえるべきである。
もとより、理想の宣言はやさしく、その実行はむずかしい。
われわれ市民は、ここに高い理想に向かって 進み出ることを静かに決意して、これを誓うものである 。
昭和53年10月15日 京都市