光厳天皇(こうごんてんのう) 京都通メンバ
鎌倉時代末期から南北朝時代の持明院統の北朝初代の天皇

生年:1313年(皇紀1973)正和2年7月9日
崩御:1364年(皇紀2024)正平19年/貞治3年7月7日
宝算:52

第93代 持明院統の後伏見天皇の第三皇子
母親:女御 西園寺寧子(さいおんじやすこ)(広義門院)(左大臣 西園寺公衡の娘)

諱:量仁(かずひと)

即位:1331年(皇紀1991)元弘元年9月20日
譲位:1333年(皇紀1993)元弘3年5月25日

元号:元弘

先代:後醍醐天皇
次代:光明天皇

后妃:懽子内親王(宣政門院)(後醍醐天皇の皇女)、寿子内親王(徽安門院)(花園天皇の皇女)
皇子:興仁親王(崇光天皇)、弥仁親王(後光厳天皇

法名:勝光智、無範和尚、後に光智

陵墓:山国陵(やまぐにりょう)(常照皇寺の後山)

 光厳天皇(こうごんてんのう)は、鎌倉時代末期から南北朝時代の持明院統の北朝初代の天皇

 鎌倉幕府により、後醍醐天皇の失脚により皇位に就いたが、
 鎌倉幕府の滅亡により復権した後醍醐天皇が自身の廃位と光厳天皇の即位を無効としたため、歴代天皇125代には含まれない

 弟の光明天皇と崇光天皇の北朝2代15年の間、治天(皇室の長)の座にあって院政を行った

【光厳天皇の歴史・経緯】

【光厳天皇】

 <歌道
 光厳天皇は和歌にも優れ、後期京極派の重要な一員とされる

 花園上皇の指導のもとで「風雅和歌集」を親撰する

 「光厳院御集」も現存する

 「十年(ととせ)あまり世を助くべき名は旧(ふ)りて民をし救ふ一事もなし」(新後拾遺和歌集)


 <日記「光厳院宸記」>


 <后妃・皇子女>
 妃:懽子内親王(宣政門院)(後醍醐天皇の皇女)
   第二皇女
   第三皇女:光子内親王
 妃:寿子内親王(徽安門院)(花園天皇の皇女)
 典侍:三条秀子(陽禄門院)(正親町三条公秀の娘)
   第一皇女
   第一皇子:興仁親王(崇光天皇)
   第二皇子:弥仁親王(後光厳天皇
   皇女
 後宮:藤原氏(今御方)(西園寺実衡の娘)
 後宮:藤原氏(対御方)(西園寺実明の娘)
   第四皇子:尊朝入道親王(仁和寺
   皇女
 後宮:藤原氏(一条局)(正親町公蔭の娘)
   皇子:義仁親王(正親町宮)
 後宮:藤原氏(大炊御門冬氏の娘)
   皇女
 生母不詳
   皇女:華林恵厳(尼五山筆頭景愛寺初代寺持、宝鏡寺開山)

【光厳天皇ゆかりの地】

 <御陵>
 山国陵(やまくにのみささぎ)
 常照皇寺の後山にある
 公式形式は円丘

 崩御翌日に常照皇寺の後山で火葬され、そのまま御陵とされた
 遺勅により、陵上に松柏が植えられたといわれる
 「常照寺後山陵」とも称された


 <金剛院(天龍寺塔頭)>
 春屋妙葩が、光厳法皇の寿塔として建立する

 <光厳天皇遺髪塔
 金剛院の西側に隣接している


 <金剛寺(河内長野市天野町)>
 分骨所


 <常照皇寺
 光厳天皇が出家して、小堂を改築して草庵をつくり自ら開山する
 その後、2世となった清渓通徹が寺院に改めた

 <出町妙音堂
 本尊の青龍妙音弁財天画像は、光厳天皇、光明天皇、崇光天皇に崇敬され、伏見離宮内に祀られてきた

 <東向観音寺
 花園天皇、後醍醐天皇光厳天皇、光明天皇の4天皇や、足利尊氏の信仰を得て、 北野天満宮の神宮寺として栄え、
本尊は、天神の化身として信仰を集め、「天満宮御本地仏」「北野神宮寺」とも称された

 <本圀寺
 光厳天皇から、本国寺4祖 日静聖人が、六条堀川に寺地を賜り、鎌倉から京都へ移り創建した

 <地蔵院
 光厳天皇、光明天皇、崇光天皇、後光厳天皇、後円融天皇の5天皇の勅願寺に準ぜられ大寺院となる

 <天授庵
 光厳天皇の勅許を得た虎関師錬(こかんしれん)が、南禅寺を開山した無関普門(大明国師)の塔所として建立した


 <六波羅
 元弘の変のときに、花園上皇や量仁親王(後の光厳天皇)ら持明院統の皇族が、
六波羅探題北方の内部にあった将軍滞在用の桧皮屋に仮の御所を置いた地

 <京都御所
 光厳天皇が即位されたときの里内裏が、現在の京都御所になっていく

 <土御門東洞院殿
 光厳天皇の践祚がここで行われ、里内裏とされる
 紫宸殿と清涼殿を兼用するような小規模な里内裏だったといわれる
 後小松天皇の在位時に、南朝より三種神器が渡され南北朝が統一されてから以降、土御門東洞院殿が皇居となった


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