「花街」の呼び名は、もともと中国が発祥
遊芸(ゆうげい)を楽しむ遊里(ゆうり)を「花街柳巷(かがいりゅうこう)」と称したのが由来
京都以外には、金沢や東京、名古屋、博多などにも花街がある
京都には、島原、上七軒、祇園甲部、祇園東、先斗町、宮川町の6つの花街が存在し、
「六花街」と称されて、京文化の一翼を担ってきた
現在は、茶屋営業がなくなった島原を除いて5ヶ所となり、「五花街(ごかがい)」と呼ばれている
<上七軒> 上京区真盛町から社家長屋町
<祇園甲部> 東山区祇園一帯
<祇園東> 東山区祇園一帯
<先斗町> 中京区
<宮川町>
<島原> 下京区西新屋敷町
<始業式(しぎょうしき)>
1月7日(上七軒は9日)
新年を迎えて芸子・舞妓さんが一堂に会して清進を誓う
<初寄り(はつより)>
1月13日
京舞井上流の稽古が始められる日
<花街のをどり>
芸子・舞妓さんが芸事を春秋に披露される
<都の賑い>
6月第三土日
京都の五花街の芸子・舞妓さんによる年一度の歌舞公演会
<八朔>
8月1日
お世話になっている宗家、お得意先への挨拶回りをする
<かにかくに祭>
11月8日
祇園歌人の吉井勇を偲んで白川南通で催される
<花街総見>
12月上旬
南座の顔見世興行を、五花街の芸子・舞妓さんたちがそろって観劇する恒例行事
<事始め(ことはじめ)>
12月13日から正月を迎える準備を始めること
<おことうさん>
12月31日
舞妓さんが、お茶屋さんに挨拶廻りをして、福玉いただく
<襟替え(えりかえ)>
舞妓さんが晴れて芸妓となること
<男衆(おとこし)>
芸子・舞妓さんの衣装の着付け師
<かしの式>
島原に残る伝統的な行事
お客さんと太夫が一人一人対面して選んでもらう「顔見せ」
<拳(けん)>
お茶屋での代表的な遊び 三竦み(さんすくみ)のジャンケンゲーム
虎拳などが有名
<祇園小唄(ぎおんこうた)>
「月はおぼろに東山・・・」ではじまる舞の歌
<先笄(さっこう)>
襟替えが近い舞妓さんの髪型 「奴島田」から「先笄(さっこう)」に結う
<仕込み(しこみ)>
舞妓さん志望の女性が行儀作法、京ことば、しきたりを教え込まれる期間
<太鼓持ち(たいこもち)>
お座敷の座を持ち芸で盛り上げる役者
<女紅場(にょこうば)>
芸子・舞妓さんの歌舞音曲、茶道、生け花などの研鑽の場
<花かんざし>
月ごとに決まった花簪(はなかんざし)を髪に挿す
<店出し(みせだし)>
仕込が終えて、舞妓さんとしてお座敷に出ること
<割りしのぶ(わりしのぶ)>
舞妓さんの髪型で、「割りしのぶ」から「おふく」と変わっていく
<花街ことば>
祇園などの花街特有の接客や行事などで用いられる
上七軒 五つ団子
祇園甲部 つなぎ団子
祇園東 つなぎ団子
先斗町 千鳥紋
宮川町 三つ輪
<近代京都文学 京都ゆかりの著書>
「さゆり」 アーサー・ゴールデン